実に最後のペダルボードを組んでから5年ぶりにペダルボードを組みましたのでその記録を書いておきます。
今回のペダルボードの特徴
- Quad Cortex中心のボード
- Shure PSM300が組み込んであり、ワイヤレスでモニタリング可能
- 電源をUSB-Cアダプタから全て取っている
- コンパクトエフェクターをFXLOOPに組み込める
- フライトケース込みで7.4kgでそこそこ軽量
Quad Cortexだけじゃなく、やっぱりアナログエフェクターも使いたいかも!?
Free The Tone HOTEI Signature G-STAGE Multi-effects SystemをQuad Cortexにキャプチャーしてみて感じたことなのですが、Quad CortexをもってしてもG-STAGEの完全コピーは難しいものでした。(私のキャプチャー技術もあるかもしれませんが)基本的にQuad Cortexのエフェクターやアンプには満足しているのですが、いざって時にはアナログエフェクターも使えるようになっていると楽しいなあと思ったわけです。
また、過去の検証で購入したShureのPSM300というイヤモニがあるのですが、これもスタジオでのセットアップが面倒くさすぎてほぼ使わなくなってしまっていて、これもあわよくば活用したいなと思っておりました。
軽くて持ち運びしやすいペダルボードを探して
過去の運搬経験からPEDALTRAINであればClassic 2以上の大きさになると持ち運びにカートが必須だなと感じていたのでたくさんエフェクターを持ち歩きたい気持ちを抑えて、Classic JRサイズまでに抑える事にしました。
当初、PEDALTRAINかMONOのボードにしようと思っていたのですが、海外のフォーラムを参考にしていると、WarwickのRockboardを使っている人が多数いる事が分かりました。また、Rockboardは専用のジャンクションボックスが別売りされていて綺麗に組み込めそうです。
私の利用用途からすると、大きさ、重さ共にRockBoard TRES 3.1がちょうど良さそうでした。
- 内寸(幅×奥行×高さ) 530×255×130mm
- 外寸(幅×奥行×高さ):560×285×160mm
- フライトケース重量 約2.5 kg
- ボード重量 1.2 kg
TRES 3.2は幅598mmで、よりスペースを確保したい場合はこちらも良さそうです。
TRES 3.0は幅442mmでQuad Cortexとコンパクトエフェクター1台ならこちらも候補に出来そうです。ただ、背面にハーフラックサイズの機器をマウントするのはスペース的に難しそうです。
RockBoard TRES 3.1を改造する
Shure PSM300をどこに取り付けようかとRockboardと試行錯誤して、結果背面に穴を開けてそこからパネルを出す事にしました。買ってすぐの機材ですけど、電気ドリルで穴を思い切って開けます。
一応マスキングテープでおおよその穴をあける位置を決めたら、あとはドリルで枠に沿って穴を開けていきます。
ドリルで穴を開けたままだと鋭利で危険なのでストックしてあった厚めのテープで保護しておきます。作っているときは拘ってしまうのですが、使っている間は怪我でもしない限り気にしないので、危なくないなら程々にで良いかなと。
Shure PSM300の取り付け
Shure PSM300を取り付けてみた様子。取り付けはマジックテープのみです。ハーフラックサイズの機材なら汎用的に使えそうな気はします。電源は標準のものを利用すると大きすぎて入らなかったのでUSB-C接続の12Vケーブルを利用し、さらにFree The Toneの極性変換アダプターを使っています。
Quad Cortexの取り付け
また、USB-C接続の12Vケーブルは2.1mmと2.5mm共用で接続部分にアソビがあるのと、Quad Cortexに接続する際にL字プラグの方が扱いやすいのでこちらも一緒に購入すると便利ですよ。
パッチベイの取り付け
ROCKBOARD用のパッチベイですが、内蔵しない場合はフロントパネルを取り外す事でどのボードでも利用出来るようです。PAと接続する時のXLR接続はQuad Cortexから直接出してしまうので、パッチはイヤモニに接続する際に利用する想定です。あとはエフェクターの電源用ポートのパッチもあるので、常時そちらにルーティングしておいて、使うときだけコンパクトエフェクターに配線するのも面白いかもしれません。
パッチベイの電源はそのままではコンセント端子が利用出来ないので変換コネクタを挟んでいます。
配線作業
今回全ての電源をUSB-Cアダプターから取ってみました。おかげで配線がものすごくシンプルになりました。
各機器の消費電力を計測した値です。上からQuad Cortex、PSM300、RC-01(BOSS)です。合計21.74Wなので30W程度出力出来るアダプターなら動作問題無さそうです。
パッチケーブルはPSM300のInputをパッチベイに接続するためのものです。
USB-Cから供給された電源でKIP-001を用いる事で今のところノイズに悩まされる事なく快適に利用出来ています。一部機材用に極性を変換して利用する場合もアイソレートされたパワーサプライを持っていると余計なアダプタを介する必要がないので軽量化出来ます。
パッチベイはAとBがPSM300に接続されていて、簡易的にイヤモニを利用する場合はQuad CortexのOUT3/4をパッチベイに接続し、ライブで返しをもらえるところではそちらを利用させてもらう想定です。Quad CortexのIOもパッチベイにまとめようかと思ったのですが、Quad CortexのIOも十分抜き差ししやすいので、このまま有効活用しようと思います。
フライトケース込みで7.4kgになりました。