社内SEになってから、出会えて良かったと思う知識と技術的な事

はてな匿名ダイアリーで過去記載した記事にトラックバックしていただけたおかげで、随分と昔の話ですが自分もいろいろ試行錯誤して、色々失敗して今があるのだなと改めて考える機会を得ることが出来ました。

うちの会社のサーバー監視方法がおかしいので改善を試みた(21)

月日が流れるのは早いもので、2005年に転職したのをきっかけにpnpk.netというサイトを立ち上げ、もうすぐまる7年になります。
当時まだ26歳だったのですが、もう33歳です。本当に早いものです。

社内SEってそもそも目指すものでもないのかも知れないですが、これから社内SEを目指す人が居たら、今まで経験した中でやっといて良かったなと思える技術や知識をいくつかピックアップして記載するので、今後の参考になってもらえたら嬉しいです。
※基本的にWindows寄りな意見になっていると思いますが、そこは予めご了承ください。

MCP教科書シリーズ

書店なんかでもよく見かける赤や黒の本です。
MCP試験用に基本的に使うものですが、OSやアプリケーションの挙動を学習するのにはかなり適していると思います。
OSやアプリケーションには、メジャーなコマンドやオペレーションはもちろんですが、実務では年間一回使うか使わないか程度の物凄くマイナーな物もあります。
これらの知識をすぐに使うわけでなくても、なんとなく眺めておくだけでも不意のトラブルや実現したいタスクに直面した時に、「あ、あれは確かOSの標準機能で出来たな。」とか、「このコマンドを使えば設定画面を開かなくてもコマンドで設定出来るな。」とか思い出して活用する事が出来ます。
丸暗記するのではなく、実務である程度経験してから読んでみると新たな発見もあって楽しいと思います。
自分はクライアントOS系の資格とWindows Server 2008の資格をいくつかバラバラに取得していますが、じっくり腰を据えて学習出来る環境があるならMCP資格の組み合わせで取得出来るMCITPシリーズなどを取得するといいと思います。

ITIL(Information Technology Infrastructure Library)

アイティルもしくはアイティーアイエルと呼ばれるITサービス運用における成功事例を集めた仕様書です。僕が学んだことがあるのはITIL V3というもので、これはトレーニングに出て資格も取得しました。(たしかITIL Foundationという感じの資格でしたが、合格した際に送られてきたバッチすら失くしました・・・)
社内SEをやっていると、社内ヘルプデスク(サービスデスク)の運用はもはや必須と言える項目なのですが、この社内ヘルプデスク運用にはITILの考え方は非常に役に立ちます。
人数が少ない中でのヘルプデスク業務は受付担当、問題管理担当、変更管理担当がほとんど兼任してしまい、どの業務がどの工程なのか分からなくなる事もあるかもしれませんが、これも試練だと思って乗り切ってみてください。
どうせ覚えるなら資格も一緒に取っておいたほうが良いかもしれないです。

ServiceDesk Plus

ゾーホージャパン株式会社(旧アドベントネット株式会社)が日本でサポートしているヘルプデスクに特化したWEBベースのアプリケーションです。
ITILを学んだ後、何か良いサポートツールは無いかと思い巡り合ったのがこのアプリケーションでした。それまではエクセルで案件の管理やっていたのです。辛かったです。
アプリケーションがよく考えられて作られていて、さらにActive Directoryとの連携や、APIの公開、データベースもMYSQLとSQL SERVERどちらでも利用可能なので既存システムとの親和性もかなり高く作りこむ事が出来ます。
また、色々な連携に関しては元々海外製品のため、海外のフォーラムにナレッジがたくさん記載されているのであまり自分で作りこむ事も無くパッと作業することが出来ます。
履歴を取りながらの業務は、慣れないうちはかなりシンドイ物があるかもしれませんが、長期的な視点で考えると会社やチームにナレッジを蓄積出来たり、中長期的な視点で業務を振り返りメンバーの工数や業務進捗等を確認することが出来るのでかなり重要です。

ServiceDesk Plusは1ユーザでの利用なら無料版ライセンスも利用出来るので、もしヘルプデスク業務や進捗管理をエクセルで行っているのなら、一度使ってみるのも良いと思います。

サービスデスク・ヘルプデスク運用ツール ServiceDesk Plus

VBスクリプト

必要に駆られて少しずつ自分が覚えていったプログラミング言語です。
VBスクリプト自体はとても古い物ですが、WindowsOSの管理にはまだまだ現役でVBスクリプトは動いてくれます。少し文法を変えるだけでWEB用の動的ページ(ASP)も作れますから、知っているのと知らないのとでは作業効率は計り知れ無い事になると思います。
メモ帳で作れるのもVBスクリプトの良いところだと思います。
始めは物凄く簡単な物から、少しずつやりたい事が実現出来ればいいと思います。

Scriptomatic

WMIスクリプトを記述するためのユーティリティです。
WindowsにはWMI(Windows Management Instrumentation)と呼ばれるインタフェースが備わっていて、基本的な自動化の8割以上はこのWMIから値を取得する事で事足ります。
ScriptomaticはWMIを使ったプログラムのサンプルコードを出力してくれるので、取得したい値を調べてScriptomaticでスクリプトを生成すれば、後は最小限の工数でやりたい事が実現出来てしまいます。
Scriptomatic 2.0

Microsoft SQL Server

MS SQLに限った事では無いのですが、一度使ってみると便利すぎてデータベース無しではデータ整理なんて出来なくなります。
ExcelからAccessになって、そこからMicrosoft SQL Server Express、Microsoft SQL Serverと段階を踏んで行くのが良いと思います。
Microsoft SQL Server Management Studio Expressなんて製品もあるので、データ管理は比較的やりやすいと思います。
また、ServiceDesk PlusのデータベースをMicrosoft SQL Serverに統合してしまう事で、Active Directory環境でServiceDesk Plusを利用している場合はIISとASPや.netを利用する事でお手軽にナレッジ共有サイトやスケジュール管理サイトの作成も簡単に出来ます。

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