ドメインに所属するいくつかのコンピュータから、以下のようなエラーがかなり頻発して出るようになりました。
イベントの種類: エラー イベント ソース: Userenv イベント カテゴリ: なし イベント ID: 1053 日付: 2009/07/13 時刻: 20:21:52 ユーザー: NT AUTHORITY\SYSTEM コンピュータ: XXXXXXXX 説明: ユーザーまたはコンピュータ名を判断できません。(この操作を完了するのに十分な記憶域がありません。 ) グループ ポリシーの処理は中止されました。 詳細な情報は、http://go.microsoft.com/fwlink/events.asp の [ヘルプとサポート センター] を参照してください。
原因を調べてみると、どうやら最近追加したファイルサーバ用の大量のグループにユーザアカウントを所属させたのが原因らしい事が分かりました。
AD認証時に作成されるKerberosトークンに既定のバッファ長があるため、それを超えてしまうと認証が上手く通らなくなります。
Kerberosトークンのバッファ値はMaxTokenSizeというレジストリ値で設定する事が可能ですが、既定ではこのキーは存在しないため、変更する場合には追加が必要になります。
MaxTokenSizeの規定値はOSで異なり、Windows 2000の場合は8000バイトで、Windows 2000 Service Pack 2 (SP2)やMicrosoft Windows Server 2003の場合は12000バイトになっているようです。
MaxTokenSizeの変更方法
レジストリエディタを利用してこの問題を解決する場合には、以下の文字列をメモ帳に保存し、拡張子を.regに変更して実行してください。
Windows Registry Editor Version 5.00 [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Lsa\Kerberos\Parameters] "MaxTokenSize"=dword:0000ffff
グループポリシーでこの設定を一括設定する場合には、以下の文字列をメモ帳に保存し、拡張子を.admに変更してグループポリシーに追加します。
CLASS MACHINE CATEGORY !!KERB KEYNAME "SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Lsa\Kerberos\Parameters" POLICY !!MaxToken VALUENAME "MaxTokenSize" VALUEON NUMERIC 65535 VALUEOFF NUMERIC 0 END POLICY END CATEGORY [strings] KERB="Kerberos マキシマムトークンサイズの設定" MaxToken="MaxTokenSizeを65535にする"
認証が上手く通らなくなるとWindows共有に正常にログイン出来なくなったり、ログインに失敗したり、SharePointサイトにアクセス出来なくなったり、かなりいろいろな弊害が出てくるので、同じようなエラーに悩んでいた場合には、実行してみるといいと思います。